誰かと比べるのをやめたら、不安が消えた|フリーランスの心の整え方

SNSを開けば、「月収100万円達成」「書籍出版が決まりました」といった投稿が並んで、つい自分と比べてしまう。「私はまだこんな単価で…」「あの人はもう有名になってる…」って、落ち込んだ経験はありませんか。

私も以前は、他人と比較してばかりいました。でも、その習慣をやめたら、驚くほど心が軽くなったんです。今回は、そのことについて話してみようと思います。

目次

比べることで失っていたもの

他者との比較は、一見すると自分を成長させる原動力のように思えます。でも実際には、大切なものを少しずつ失っていくんです。

自分の価値を見失っていた

誰かと比べる習慣って、いつの間にか自己否定の連鎖を生み出すんですよね。

SNSを開くたびに、同業者の華やかな報告が目に入る。すると、自分の実績が色あせて見えてくる。「あの人はもう単価5円以上もらってる」「私はまだ1円台で…」って、そんな思考パターンに陥っていました。

しかも、比較の対象って常に変わるんですよね。一つクリアしても、また次の「上」が現れる。終わりのない競争に巻き込まれて、今の自分を認められなくなっていたんです。

本来の目的を忘れていく

フリーランスになった理由って、人それぞれあると思うんです。私の場合は、自分のペースで働きたいとか、得意分野を活かしたいっていう想いがありました。

でも、他者と比べ始めると、その原点がどんどん薄れていくんですよね。

「もっと収入を増やさなきゃ」「もっと認知度を上げなきゃ」って、本来望んでいなかった目標を追いかけるようになる。気づけば、誰かの価値観で自分の人生を測っていました。

比較をやめるきっかけとなった出来事

ある編集者さんから「織瀬さんらしい文章ですね」って褒められたことがあったんです。でもそのとき、「私らしさって何だろう?」って思ってしまって。

他人と比べることに必死で、自分の個性や強みが何なのか、全然わからなくなっていました。

フリーランスとして「自分にしかできないこと」を見つけたくて独立したはずなのに、これじゃ本末転倒だって気づいたんです。 このままじゃ、誰の真似でもない「自分」を完全に見失ってしまう。そう思ったときに、何かを変えなきゃいけないって本気で感じました。

フリーランスの不安を減らすために始めた2つの習慣

きっかけがあっても、すぐに習慣を変えるのは難しかったです。なので私は、小さなことから始めてみました。

SNSとの距離を見直す

まずSNSを見る時間を意識的に減らしてみました。完全に断つのは無理だったので、情報を取りに行く時間を自分で決めるようにしたんです。

朝起きてすぐスマホを見ない、夜寝る前は見ない、みたいなルールを作りました。

受動的に流れてくる情報に振り回されるのをやめると、他人の動向が気にならなくなってきます。「あの人が新しい案件取ってる」「また稼いでる報告してる」って情報が減ると、心が静かになるんです。

自分だけの振り返りノートを作る

次に始めたのが、自分だけの振り返りノートです。他者の実績じゃなくて、自分が今週できたこと、感じたことを記録するようにしました。

「クライアントに褒められた」「新しいジャンルに挑戦できた」「納期を守れた」とか、本当に小さなことでも書き留める。

小さな前進も書き留めていくと、見えなかった成長が浮かび上がってきたんです。誰かと比べるんじゃなくて、過去の自分と比べる。そうすると、ちゃんと進んでるって実感できるようになりました。

比較をやめたら、孤独も不安も軽くなった

比較をやめると決めてから、少しずつ変化が現れてきました。すぐに全部が変わったわけじゃないけれど、確実に心が軽くなっていったんです。

自分のペースが見えてきた

フリーランスとして働いていると、自分に必要な休息や時間の使い方がわかってきました。他者を意識しなくなると、「みんなこうしているから」じゃなくて、「私にはこのやり方が合ってる」って選択できるようになったんです。

無理な案件を断る勇気も生まれます。

収入や実績のために引き受けていた仕事を見直して、本当にやりたい案件に時間を使えるようになりました。自分のペースで進んでいいんだって、自分に許可を出せるようになった感じです。

周りの人を心から応援できる

不思議なもので、比較をやめると他者の活躍を素直に喜べるようになるんですよね。

以前は羨望や焦りが先立っていたんですけど、今は「すごいな」「頑張ってるな」って純粋に思えます。同業者とのつながりも変化しました。ライバル視するんじゃなくて、それぞれの得意分野や進み方を尊重し合える関係が築けています。

誰かの報告を見ても、心が乱れなくなったんです。

仕事の質が上がった

比較から解放されると、クライアントや読者に意識を向ける余裕が生まれるんです。

「他の人より良いものを」じゃなくて、「この人に喜んでもらえるものを」っていう視点で取り組めるようになりました。結果として、リピート依頼が増えたり、紹介で新しい仕事をいただく機会も増えています。

焦って量をこなすより、一つひとつ丁寧に向き合う方が、長期的には良い流れを作るんだなって実感しています。

今も続けている心の整え方

比較をやめると決めてから時間が経ちましたが、今も続けている習慣があります。これらの習慣が、心のバランスを保ってくれているんです。

定期的な振り返り時間

月に一度、自分だけの時間を作って振り返りをしています。できたこと、できなかったこと、そして今の自分が感じていることを書き出す。

誰かに見せるものじゃないので、正直な気持ちと向き合えるんですよね。

この時間があると、小さな変化にも気づけます。「先月より余裕を持って仕事できてる」「新しい分野に挑戦できた」って、そんな発見が自己肯定感を支えてくれています。

感謝を言葉にする習慣

クライアントや協力してくれる人への感謝を、きちんと言葉で伝えるようにしています。メールでも一言でも、感謝を表現する。

この習慣は、自分が恵まれた環境にいるって思い出させてくれるんです。

比較に囚われていたとき、持っているものじゃなくて、持っていないものばかり見ていました。今あるものに目を向けると、実は多くのものに支えられてるって気づきます。

自分の「好き」を大切にする

収入や評価だけじゃなくて、自分が好きな仕事、興味のある分野を大切にしています。

すぐに結果が出なくても、楽しいと感じられることに時間を使う。そんな余白が、心の余裕を生み出してくれるんです。フリーランスだからこそ、自分で選択できる自由がある。

その自由を、他者との比較じゃなくて、自分の心地よさのために使っていきたいなって思っています。

フリーランスとして、自分らしく働くために

誰かと比べるのをやめたからといって、すべての不安が消えたわけじゃありません。今でも揺らぐときはあります。

でも、以前のように比較の渦に飲み込まれることは少なくなりました。

大切なのは、自分のペースで進んでいいって自分に許可すること。

フリーランスとして働くって、自分との向き合い方を学ぶことでもあるのかもしれません。私自身、まだまだ試行錯誤の途中ですが、これからも自分らしく、言葉を紡いでいきたいと思います。

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